どうも。読書人の正宗です。
この
『ユダヤ人大富豪の教え』という本は広く大勢の方にお勧め出来る非常に有益な本です。
ただし、事前にこの本の特徴(※後述します)を掴んでいないまま購入してしまうと「騙された!」「バカにされた!」「お金をドブに捨ててしまった!」という怒りと屈辱にまみれかねませんので十分にご注意下さい。この本は、著者の本田健氏が20歳の頃、日本文化と平和について講演をする為アメリカに一年間滞在している最中、偶然フロリダで出会ったゲラーという名のユダヤ人の大富豪から、様々な試練や経験を通じて
幸せなお金持ちになる秘訣を教えて貰うという内容になっています。
本は物語風に書かれており、著者とゲラー氏の会話が主体で非常に読み易く、またゲラー氏の教えはどの部分を取っても示唆に富むものばかりなのですが、
なんとこのゲラー氏が言ったとされる言葉の推定99%は創作となっています。私はデタラメを言ってるのではありません。
その証拠にこの本の
あとがきにこう書かれています。
【↓以下引用】─ この本に出てくるゲラー氏は実在の人物ですが、彼の語るすぐれた教えの中には、私のいままで出会ってきたメンターから授かった叡智も入れさせていただきました。そして、舞台設定などの一部は実際に起こったことに少し手を加えて、興趣を盛り上げる工夫をしていることを一言お断りいたします。 ─【↑以上引用】『メンター』とは日本語で言う『師匠』の事を意味しています。
お分かりでしょうか?
本文中でゲラー氏が語ったとされる教えの中に他人のセリフを混ぜましたよ、と書いてあります。あなたは既にこの時点で怒り心頭かもしれませんが、一旦冷静になって少し考えてみると、ここで一つ目の疑問が湧いてくると思います。
『では、ゲラー氏が実際に語っていたのは、この本の内容の内どのくらいの割合だったのだろうか?』と。どの部分がゲラー氏の教えでどの部分が他人からの教えなのかは残念ながら明示されていないので、読者の方が自分の感性を頼りに本の内容を見極め、その割合を導き出すしか手立てはありません。
私はこの本を2回、隅々まで精読した結果、諸々の所感を冷静に噛み締めその割合は
1%であると見積もった。
人によってはもっと高い割合でゲラー氏の教えが含まれていると考えるかもしれませんが、私はその意見を最大限の敬意を持って尊重します。
そして、割合に対する見解の相違が有ったとしても、ゲラー氏以外の他のメンターが語った教えが本文中に含まれているという事実に対しては誰であっても見解が一致していると思います。
ここで、ふと二つ目の疑問が湧いて来ないでしょうか?
『では、他のメンターとは一体誰なのか?』という疑問です。この疑問を解く鍵となり得る文章が、先ほどの引用文の数行後に書かれています。
【↓以下引用】─ 私の人生を振り返ってみると、人生を変えるきっかけは、人との出会いだったり、映画、本との出会いだったりしました。その中でも本は、私にとってたいへん重要なものでした。 ─【↑以上引用】お分かり頂けるでしょうか?
著者にとって本は人生を変えるきっかけにもなった重要なものである、と書いてあります。あなたは、自分以外の誰かの人生を劇的に良い方向に変えた事が有るだろうか?
言い換えると、あなたは誰かのメンターになった事が有るだろうか?その答えはあなたが誰であるかによって変わってきますが、少なくともこの本の著者である本田健氏には、自分の人生を変えてしまうような素晴らしい本との出会いが有ったことは事実のようです。
ならば本田健にとって、自身の人生を変えるきっかけになってしまうような素晴らしい本の著者は、本田健自身のメンターと言えるのではないでしょうか?面識の有無に関わらず、ある特定の人物を師と仰ぐのは本人の自由です。
例えるなら、坂本龍馬の生き方に多大な感銘を受け、面識は無くとも彼を人生の師としている人が現代に存在している事を誰も咎める事は出来ないのと同じです。
更に、本田健は師の書いた本を通じて師から実際に教えを受けており、その結果人生を変えるきっかけにまでなっているのです。
他人の人生を変えるなど、そう容易い事ではありません。
それが出来るのであれば、たとえ直接の面識は無くともその相手を師と仰ぐ理由としては十分です。
本田健氏がその本を読んでいたのは日本の自宅だったのかもしれませんが、先述した通り興趣を盛り上げる為に舞台設定には手を加えられている事が
あとがきにしっかりと記載されています。
故に、この本のどこにも嘘偽りは有りません。
以上が本田健氏から公式に提示された情報から最大限私が読み取れたこの本の特徴となります。
まとめると『ゲラー氏からの教えが1%、他の本で読んだ事が99%の割合でこの本に書かれています。語ったのは全てゲラー氏という事にしておきます。場所やエピソードに関しても、全てアメリカで起こった実際の出来事であると保証している訳では有りません』となります。一番始めに書いた通り、この
『ユダヤ人大富豪の教え』という本は広く大勢の方にお勧め出来る非常に有益な本です。
私のこの言葉もまた嘘偽りではない事を今から説明します。
あなたはビジネス書・自己啓発書の類いを好んで読む方でしょうか?
ビジネス書・自己啓発書は全く読まないし、読む気もないという人にもこの本はお勧めです。なぜなら、この本は純粋に読み物として面白いからです。
文章は会話を主体に書かれており非常に読み易く、取っ付きにくい部分は全く有りません。
日本から旅立った青年がアメリカで大富豪と出会い、様々な経験や試練を通じて成長する物語はきっとあなたも読んでいてワクワクするでしょう。
ビジネス書・自己啓発書を今まで読んだ事は無いが、ちょっと読んでみたいという人にもこの本はお勧めです。なぜなら、この本は有名なビジネス書・自己啓発書で語られているエッセンスの最大公約数的な内容になっているからです。
本田健氏は、自分の人生を変えてしまうきっかけとなった程の素晴らしい本と出会ってきました。
それは何も一冊だけという事ではなく、何冊か...ひょっとすると何十冊もあったのかもしれません。
本人が執筆の世界に進む程なのですから、素晴らしい本との出会いが一冊しか無かったと考える方がむしろ不自然で、複数冊有ったのはまず間違い有りません。
それらの本が、世界中の他の多くの人達の人生の指針となった有名なビジネス書・自己啓発書であった可能性は極めて高いと思われます。
と言うのも、そもそもこれらの本が人生や金銭的な成功の指針となるべくして書かれているからです。
それらの本の示唆に富んだ教えのエッセンス部分だけを練り上げバランス良く一冊にまとめたこの本は、ビジネス書・自己啓発書を今まで読んだ事が無いあなたが手にする最初の本として相応しいものとなるでしょう。
ビジネス書・自己啓発書を好んでよく読むという人にもこの本はお勧めです。なぜなら、人は色々な事を忘れる動物だからです。
『覚えた』『理解した』『身に付いた』と思った知識や習慣も、時の経過と共に次第に変質し、いつしか忘れられてしまう事も決して少なくありません。
ビジネス書・自己啓発書を好んでよく読む方ならきっと同意してくれると思いますが、これらの本で有名なものというと分厚くて大きくて重いものが多いです。
その取り回しの悪さ故に『内容を忘れてしまっているかも』と思い読み返してみるのもなかなか骨が折れるものです。
本によっては一行読んで沈思黙考し、二行読んだら現状と過去を照らし合わせ、三行読んでメモを取り...と、なかなかスピーディーに読み進めるのが困難な内容になっていたりもします。
しかし、人間は取っ掛かりさえ有れば、忘れていた記憶を芋づる式に呼び起こす事が可能です。
今まで忘れていたのに、友人に会った途端にその友人から借りっ放しとなっていたフランクシナトラのCDの事を思い出すようなものです。
この場合、友人の顔を見る事で、その友人に関連づけられた記憶である借りたままのフランクシナトラのCDが芋づる式に脳内へと呼び起こされた事になります。
そして上の項目でも述べた通り、この本は有名なビジネス書・自己啓発書で語られているエッセンスの最大公約数的な内容になっています。
ですから、比較的短時間でサクサクと読めるこの本が記憶の取っ掛かりとなり、この本を読み進めているだけであなたは忘れてしまっていた叡智を再び記憶の内に芋づる式に取り戻す事が出来るでしょう。
そうそう、一つ言い忘れていた事があります。
この本は50万部を超えるベストセラーとなりました。
その結果、幸せなお金持ちになれる人がこの世界に最低でも一人は誕生する事になったのです。この本の真の価値はまさしくこの部分に有ると私は確信しています。
あなたはこの事実から何を読み取る事が出来るでしょうか?
あなたの人生の成功を切に願っています。