どうも!オカルトフィクサー正宗です。
暑いので怪談です。
苦手な方は今のうちにお引き取りを...。
とある夏の日の夜。
友人数人と、雑居ビルの7階にあるカラオケ店に行った日のこと。
トイレに行くために、私は外階段を使って階下に降りた。
部屋の位置的に、遠くのエレベーターを使うよりも外階段を使う方が早かったからだ。
金属製の外階段はあちこちに錆が浮いており、手すりを掴む気にはちょっとなれなかったものの、あたり一面の夜景が見れてなかなかに良い眺めだった。
トイレの後、少し生暖かい風を浴びながら、部屋に戻ろうとのんびり外階段を登っていた時。
「ガチャリ」
階下で扉が開く音がした。
続いて、カン、カン、カン、カン、、、と、外階段を小走りで登ってくる音が聞こえる。
『誰か来る。店員さんかな?かなり急いでるみたいだ...』
邪魔になっては悪いので、階段のなるべく左端の方に寄り、追い越せるスペースを作った。
察してくれたのか、後ろの足音はカン、カン、カン、カン、、、と私の右横を通り過ぎ、そのまま足音だけが私を追い越して行った。
人らしき姿はどこにも見えなかった。
2020年08月11日