最近の私はと言うと、プロダクトデザイナーとして、ひたすらオリジナルTシャツをデザインして販売する毎日でした。
でですね、もしあなたがブログで何かしらのマネタイズの道を探してるけど、用意できる商品が何も無いと言うのならば、取り敢えずこの『オリジナルTシャツをデザインして販売してみる』ことをお勧めしてみます。
なぜか?
その理由は『自分の商品を持つ事』を、まず何よりも優先して欲しいからです。
自分の商品とは『自分で好きなように値段を付けられる商品』の事です。
やりがい、喜び、収益性の高さ、全てを獲得するためには『自分の商品を持つ事』が必須の条件となります。
『自分の商品』としてのオリジナルTシャツは、簡単に作る事が出来ます。
文字の画像が作れればひとまずは十分です。
書く文字もなんでもいいです。
あなたのブログの名前でも、あなた自身の名前でも、どんな文字でも構いません。
そんで、文字を書いて作ったTシャツに値段を付けて販売を開始すれば、それはもう立派なあなたの商品じゃないですか。
作ったとして、それ売れるの?と聞かれれば、そう簡単には売れないよ、と答えざるを得ません。
上の文章に書いてある通り、ハッキリ言ってコレ誰でも簡単に出来るんですよ。
参入障壁が低いんで、同じことをしてる人がゴロゴロいるんですね。
それでも敢えてやるだけの価値はあります。
お話ししましょう。
まず第一に『誰でも出来るからと言って誰もがやってる訳ではない』という点。
あなたの親兄弟や先輩後輩や友人で、自分でTシャツ作って売ってる人が何人いますか?
もしかしたら中には黙ってやってる人はいるかもしれないけど、恐らくその数は少ないでしょう。
日本国民で25歳以上なら、ほとんど誰でも選挙に立候補できますが、だからと言って実際に立候補する人はいつだって極少数であることと同じです。
誰でも出来る事と、実際に誰もがやってる事は、必ずしもイコールで結ばれる訳じゃない、と。
これが一つ。
第二に『販売を開始した時点で実際に売れる可能性がゼロ以上になる』という点。
売ってない商品は誰も買う事が出来ません。
購入される可能性はゼロで確定です。
しかし、値段が付けられて実際に販売されてる商品があるなら、その商品が購入される可能性はゼロではありません。
どんなにクオリティが低いものであってもです。
かたや可能性ゼロで確定ですが、残りの一方はゼロではありません。
この事実を絶対に過小評価してはいけません。
絶対にです。

詳細を知らないと仮定して話しますが、↑このTシャツいくらぐらいすると思います?
ちょっと考えてみてください。
...。
では、話を進めましょう。
このシャツ、実は世界的に有名なファッションブランドのサンローランのもの(証拠)で、2017年3月22日現時点での売価は67,800円となっています。
さて、あなたの評価額はいくらぐらいだったでしょう?
ちなみに私の評価額は980円です。
しかも980円ぐらいで売っててもおかしくなさそうだ、というだけで、980円で買うかと聞かれたら『要らない』と答えます。
実際のところ、このシャツが『サンローランという有名ブランド製であること』以外に、67,800円という値段が付けられている事を正当化出来そうな理由は、私には見つけられません。
しかし、私がそう思っていたとしても、世の中にはこのシャツに何のためらいもなくポンと67,800円を支払う人が、どのくらいの人数かは分かりませんがいるのだと思います。
その支払いが、例え『サンローラン』という名前に対してだけ行われるのだとしてもです。
ならば、あなたという存在(=すなわち『あなた』というブランド名)に対して、あなたの設定した金額をポンと支払う人がいてもおかしくないと思いませんか?
商品さえあればその可能性はゼロではありません。
しかし、商品が無ければ可能性はゼロで確定してしまいます。
非常ぉーにシンプルですね。
最後はおまけですが『Tシャツをデザインして販売した時点で嘘偽りなくデザイナーを名乗れる』という点。
以前にレビューした『大富豪の仕事術』(当ブログのレビューページ)という本で、著者のマイケルマスターソン氏は「作家というのは書く人のことを指す」と父から教えられたエピソードを語っています。(P.186-P.187)
また、先日レビューした『プロが教えるHow toコンテンツでお金を生み出す方法』(当ブログのレビューページ)という本で、著者のロバートブライ氏は、銀を初めて購入してみた直後であっても『貴金属投資家』を名乗って雑誌編集者に嘘偽りなく自分を売り込む事ができる、と語っています。(P.17)
考え方は同じです。
デザインをした人が、すなわちデザイナーです。
別に、何らかの然るべき国家機関から直々に『あなたはプロのデザイナーである』と任命されなければデザイナーを名乗ってはいけない、とされてる訳ではありません。
さらに、デザイナーは医者や弁護士といった資格が必要な職業でもありません。
なので、実績が出来た時点であなたはデザイナーを名乗る事が許されます。
名乗るも名乗らないも自由ですが、参考までに。
そんな訳でですね、あなたが今何も売れる商品が無いなら、まずはともかく『自分の商品』を持つべきです。
本当に売れるかどうかは二の次でいいんです。
まずは商品を用意して、値段を付けて、世間に提示してみる。
これが大切。
クオリティは『8割完成』を目指しましょう。
それ以下では低すぎますし、それ以上はたどり着けません。
少なくとも、最初から完璧を目指すのはどのみち無理だと考えましょう。
どんな一流企業でも、最初に出した商品のクオリティは信じられないくらい低かったんです。(初代iPhoneがどれだけ酷い代物だったか調べてみてください...)
あなただけが最初から完璧な商品を用意しなければならない理由はどこにもありません。
クオリティは『8割完成』でオッケーです。
私がメインで使ってるのが『Tシャツトリニティ』というサイトです。
もう一つ、インターフェースが個人的にあまり好きではないのですが『ClubT』というサイトもサブとして使ってます。
とは言え私の好みを抜きにして考えれば、ClubTは結構な高性能サイトだと思います。
画像すら用意せずに直接Tシャツに文字をデザインする機能があったり、一気に大量の種類のアイテムに印刷指定が出来たりする(その代わり、細かい調整をするのが気持ち的に難しくなるというデメリットもありますが)ので、人によってはClubTの方が重宝するかもしれませんね。
主に海外向けとして使ってる『Zazzle』もありますが、これは販売する側として使うには少々癖があるので、敢えてお勧めはしません。
それでは早速売り出してみましょう。
頑張ってね!!
PS:
サンローランの姿勢に私は感服しています。
言うまでもなく、あのサメのシャツに67,800円という値段を堂々と付けられる姿勢にです。
しかも、値段が安くなるハズの並行輸入品扱いなのに。
以前に話した知覚価値の観点から見て、私たちが見習うべき点が多々ある例だと言えます。
もちろん、反面教師とかではなく、完全なる『正面教師』としてです。

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