BUCK-TICKのヴォーカル、櫻井敦司氏の訃報を知って2日経ちましたが、いまだショックでため息ばかり出てしまう正宗です。
この2日間はずっと、虚無、悲嘆、そして言いようのない怒りを感じていました。
そろそろこの辺で追悼の意を込め、櫻井敦司氏の残した数々の作品を、私個人の手持ちの分だけですがレビューしていこうかと思います。
今日はこれ聴きながら寝ます。
— 正宗 (@samuraiexp) October 24, 2023
いまだに信じられません。#BUCKTICK #櫻井敦司 pic.twitter.com/zsoL4LV7qa
本日2023年10月26日は、BUCK-TICKのメジャーファーストシングル『JUST ONE MORE KISS(1988年10月26日)』が発売されてからちょうど35年目の節目の日でもありますしね。
BUCK-TICKの作品が大半を占めることとなりますが、他の名義での活動も『櫻井敦司』という括りで等しくレビューしようと思います。
BUCK-TICKのヴォーカル、櫻井敦司氏の追悼レビューシリーズ記事1作品目は『唄』です。
1995年に買った、今はもう生産されてない8cmの短冊型シングルCDですね。
カップリングは『君へ』。
コレ、実は私が初めて買ったバクチクのCDでした。
中古CD屋さんでワゴン投げ売り200円のセール品だったんスよw
ワゴン内を適当に物色してたらたまたま目に付いたのがコイツ。
私、コレを見た時思いましたね。
『なんやこのジャケット、、、?』
ちょっと見てもらっていいですか?
コレです↓
どう見えます?
私にはコレ、『生まれたての魔物みたいなのが、自分で自分の臍の緒を引きちぎってる』ように見えるんですが、、、
とにかく異様ですよねw
あと、ジャケットの質感がこれまた異様なんスよ。
高級和紙のような装丁で、メチャクチャ質感が高いんです。
写真ではプラケースに入ってるのでちょっと分かりづらいのですが、『シングルCDでこんなんあるんか?』というような異様な高級感があります。
ってな訳で、私のバクチク遍歴はシングルCDのジャケットへの興味から始まったんですね。
じゃあ、バクチクの音楽はその時は知らなかったのか?と言うと、恥ずかしながら当時の時点では『なんとなく聴いたことがある』という程度だったんですね。
バクチクがパブリシティを得た『JUST ONE MORE KISS』をはじめ『JUPITER』、『悪の華』、『スピード』などなど、既に有名な曲は多々あったので、(まだ)ファンではなかったものの、バクチクという存在とその音はなんとなーく知ってはいました。
さらに、1995年当時はこのシングルの表題曲である『唄』をテレビや有線でメチャクチャにプロモーションしていたので、曲自体もそこはかとなく聴き覚えはあったんですよ。
『なんかお面かぶって顔にモザイクかかってたアレだよな、、、』
『ギターが重めな曲で、なかなかカッコ良かった気がする、、、』
『しかし凄ぇジャケットだな...一か八か買ってみるか。失敗しても200円だし、、、』
これで買っちゃったんですよね。
余談ですが、私の人生で初のジャケ買いがBUCK-TICKのこのCDでした。
それまで『ジャケットが気になるから』という理由でCDを買ったことなど一回も無かったんですけどね。
なので、この時の自分を今なら「よくぞやった!」と全力で褒めてやりたいです。
このジャケ買いが無かったら、私はバクチクのファンにはならなかったかもしれませんから。
ちなみに『唄』のMVも異様ですよ。
全部異様の、異様づくしですねw
お面かぶって顔にモザイクかかってたアレです
当時の私は気付かなかったのですが、MVでの扮装は海外の有名アーティストのコスプレだったそうです。
◇
『唄』のCDを買って家に帰り聴いてみた結果、驚いたことに私は表題曲の『唄』ではなく、カップリングの『君へ』の方にガッツリ心と神経を持ってかれてしまいました。
『唄』は重たいディストーションギターを中心にシンセノイズや意図的なローファイ処理を要所に散りばめた曲で、当時(今もですが)テクノやインダストリアル、デジロックやニューメタル系に傾倒していた私にとって実にドンピシャな曲でした。
「おぉ、これはカッコいいな。買って当たりだったかも、、、」
そう思っていた私に衝撃が走ったのは次の曲の『君へ』が始まった時でした。
うおぉおおっっ...!!か、、かっけぇッ!!!
ギターのリフがとにかくかっけぇ、、、
ワウの使い方もかっけぇ、、、
ブレイクもかっけぇ、、、
ソロもかっけぇ、、、
退廃的で破滅的な世界観もメチャかっけぇ、、、
とにかく全部カッコよかったんですね。
その日のうちに何度も何度もこのCDを聴いた私は、当然の結果としてこう思ったのでした。
「アルバムも絶対買うしかねぇ!!!」
・櫻井敦司氏追悼レビューシリーズ記事2作品目『Six/Nine』に続く